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不動産取引から見た
民法(物権と債権)
2回目  

2021.8.26


物権の「一物一権主義」とは

物権には直接支配と排他性があるので、1つの物に対しては1つの所有権しか存在しません。

たとえば、ある土地にAさんの所有権が認められると、Bさんの所有権は認められることはありません。

債権には「排他的な権利はない」

債権は、「特定の人に一定の行為を請求する権利」で「物」に対する排他的な支配権ではありません。

お金の貸し借りの例だと、お金を貸したAさんはお金を借りたBさんに対して、お金の返還を求めることができるにとどまります。

物権における「一物一権主義」と比較すると、債権同じ内容の債権が複数存在します。

例えば、一つの動産をAさんとBさんに同時に貸し出すという契約をした場合、AさんにもBさんにも債権は成立します。

しかし、当然ながらどちらかに対する債権の履行(動産の貸し出し)ができなくなるという問題は生じます。

まとめると物権は物に対する「支配権」であり、誰に対しても絶対的に存在を主張することができます。

これに対する「請求権」である債権には、必ず対応する義務(債権)を負う特定の人が存在します。

債権は特定の人に対する相対的権利にすぎません。

「売買」と「賃貸借」における権利の違い

売買は「物を売る・買う」ことであり、賃貸借は「物を貸す・借りる」ことで、両方とも「物」に対する行為ではありますが、

売買は所有権(物権)を与える行為で、賃貸借は貸主に賃貸借(債権)を与える契約です。

借地借家法制度の経緯

旧法では一般法である民法に加え3つの特別法である「借地法」「借家法」「建物保護法」で構成されていました。

1991年に新法である「借地借家法」が制定され1992年8月1日より施行されました。

借地借家法の目的は、借地権者と建物の貸借人の保護です。

一般法と特別法

法律には、民法などの一般法と借地借家法などの特別法という概念があります。

一般法とは、一般の地域・人・事項について無限定に広く適用される法をいいます。

特別法は、特定の地域・人・事項についてのみ適用される法をいいます。

特別法が無い場合は一般法が適応され、特別法がある場合には特別法が優先して適応されます。※特別法に定めがないことは、一般法が適応される。

これを「特別法優先の原理」といいます。

また事業者と労働者の雇用契約・労働契約には民法の雇用契約の規定よりも、労働基準法や労働契約法が優先適用されます。

物権と債権 まとめ

物権

「物」に対する権利

物を直接に支配する排他的な権利

1つの物の上に同じ内容の物権は存在し得ない

+

他人の行為を必要にしない

物に対する支配権(誰にでも主張できる)

絶対的な権利(この車は私の車です)

車と男性

債権

「人」に対する権利

債権者が債務者に対し、一定の行為を要求できる権利

同じ内容の債権が複数存在し得る

人に対する請求権(特定の人に対して主張できる)

相対的な権利(貸したお金を返してください)

借金返済を迫る女性

田淵